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おなじことをなんどでも書く

♪:映えるな

 

 

 

なんで自分なんかが平然と生きているんだろうなと思うよね。

 

 

推しの所属するグループの新譜が出たので買った。表題曲にとても好みのものがあり、また作詞作曲したとか特典とかいろいろ鑑みて、まあハマって最初のシングルだしなと思って結局4種中3種買ってた。フッ軽エンジョイ適当に好きになって適当にやめていこう、収録曲違いって昔悪どいって散々非難されてたけど今普通のことなんだなコンニャロもの増やしたくないのに、とか言ってたの何だったんだって感じだけど。特典の動画はまだ見てないしブルーレイすら再生機には入れられていないけど、曲だけはちゃんと聴いた。推しが作った曲、00年代前半邦楽ロックみたいだなと思った。チャコフィルみたいな。爽やかでストレートであどけないロックっぽいポップス。かわいいね。通常盤のカップリング曲の歌い出しが推しの声でやっぱキミの声がめちゃくちゃ好みだよと思った。結局6曲聴いて、勿論素敵な曲だと思ったものもあれど、どの歌詞にも1mmたりとも感情移入することは無かった。

ラブソングか応援歌しかねえのかよと思った。ねえよ。何求めてんだよアイドルにって我ながら思うよ。分かってるさあ。だからこれはサゲというよりも至って普通のテンションの覚書なんですけどね。好きな曲と共感出来る曲は全然違うし、でもわたしにとって特別な曲は歌詞が好きな曲であることが多いから、ああどれも特別な曲にはなってくれないんだろうなあというちょっとした落胆はあった。ラブソングと応援歌とに共通する「君と生きる」という概念がわたしには今は存在しないから、どこにも自分の感情を添わせる余地はなく「ヘェーなるほどなあ」という気の抜けた感想しか出ない。

音楽を聴くために歩いていると恋人同士と思しき人たちと何度もすれ違う。すれ違うだけならまだしも進路を塞がれたときは最悪だ。すごく腹立たしくなる。どいつもこいつもどいてくれないからだ。隣にしか気が向かず後ろの人間に気付かない。我が物顔で道いっぱいに広がるその盲目的な図々しさ。不快極まりない。

感覚がバグり続けている。普段なら何とも思わないようなことに舌打ちしたくなって途中でプレイリストを変えようとした。重たくてうるさくて叫んでくれる音楽が欲しい。ラブソングも応援歌も要らない。一人で歩き続けるためにわたしの代わりに怒り憤りそして全てを恨み憎みながら孤独に死んでくれる音楽が欲しい。ただ調律してほしくて選んだ数曲も、それでもわたしを元の位置に戻してはくれなかった。なんとなく分かっているんだよもう。「元の位置」そのものが動き始めていること。過去どんなにシンクロした曲があり、音楽が変わらなかったとしてもわたしそのものが変わり始めていること。学生時代寄り添ってくれた曲が必ずしも大人になったわたしに寄り添ってくれるわけじゃない。わたしを子供に戻してくれることはあり、それが望みのときもあるけれど、今この瞬間のわたしにフィットしてほしいという願いを叶えられるわけではないのだ。だからどんなに曲数があってもなんにも聴くものがないという状況が生まれる。

ああ、音楽プレイヤーの中にさえ身代わりになってくれるものがなくなったらわたしは一体どうなるのだろう。わたしのこの体内に渦巻く汚い感情をどうやって浄化したらいい。耳を塞いでくれるものがないとまともに歩くことも出来ないというのに。

 

それでも多分どうにかして生活をしていくんでしょうよ、辛くても悲しくても体は動き仕事を進め飯を食い日常に落っこちてくるどちらでもいい楽しさを取得しながら目を逸らしていく。我ながら頼もしくもあり、普通にサイアクでもある。

そう、明後日にはもうここを経って旅行に行くんだけど、楽しみな反面少し苦しくもなっている。友達はライフステージを上がり続け幸せそうに見えるのにわたしはずっと同じところで蹲っているように思えるから。自分の性格が卑屈と嫉妬と劣等感で出来ていることを自覚してから少しは折り合いをつけられるようになったと思ったけど、今この何もかも終わらせたい揺れている気持ちのまま友達と直面するのが得策ではない気がして少し不安だ。なんかね、やっぱり一人で生きることに対しての劣等感があるみたい。そりゃそうだよ、だってわたし自分のこと欠陥品だと思ってるもの。わたしだって出来ることなら普通に身近な人を愛してその人に愛されたかった。ひとりでいたくない気持ちはあるけど他人といることが出来ないからね。まともで真っ当な標準品にはもうなれないんだよ、だからずっと早く死にてえっつってんだろ。

 

あとね、今更信じてもらえないだろうけど本当に一生好きでいたかったんだよね。他のどんな人も目に入らないくらいずっとずっと一生あなただけでありたかった。どんなに遠く届かない存在だとしてもあなたを好きなときだけはわたしは無敵でいられたから。あーあ、やっぱりあのとき全て終わらせられたらどんなに良かっただろう。