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おなじことをなんどでも書く

畦道

 

 

 

 

 

 

帰路についた車内で年季物のiPodから流れてきたのはメリーがカバーしたムックの家路だった。原曲も聴きたいなと思っていたら汲んだかのようにムックの家路が流れてきた。音楽プレイヤーのランダム再生には時々心を読む機能がある。

夏の夕暮れに蝉の死骸を数えながら自転車を漕いでいた。蘇る記憶はいつも田んぼ沿いの長い帰り道だ。

あんなに息がしにくかったのに、苦しかったことばかり思い出すのに、それでも夏が来る度に音楽を聴く。季節が変わる度に聴く曲がある。生きているなと思う。