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おなじことをなんどでも書く

♪:スターマイン

 

 

 

 

たまたま休みだった日曜日、大学の同級生に誘ってもらって人生で初めてビアガーデンに行ってきた。わたしはお酒が全く飲めないので食いをメインに。酒飲めないの本当に人生めちゃくちゃ損してるって思う。楽しくもなれないし悲しくもなれないし眠くもなれない、ただただ顔が真っ赤になって動悸がして気持ち悪くなって最悪戻しちゃって終わり。良くないよねえ。友達が気持ち良く酔ってくれてたみたいでよかったなと思った。ビアガーデンってあんなに人いるんだなあ、人混みを避ける方の人間だけどなんかうまく紛れられたように思えてちょっと楽しかった。ビアガーデンの後は居酒屋に行って友達がまた飲んで、わたしは食う。居酒屋のご飯大好きなんだよねえ、㌍と濃い味のパンチ。効くなー!酒は全く飲めない癖に居酒屋好きなんだ。大事なことなのでもっかい言うけど、飲めないって人生超損してる。羽目外せない箍外れないってね、結構サイアクなの。

 

大学の同級生とは趣味が同じだったから仲良くなった。若い時分の見た目から溢れ出るバンギャルオーラが我々を引き合わせたわけよ。定期的につかず離れず会いながら、そこの共通点がなければ仲良くなってなかったんじゃないかとかどうして趣味すら卒業してしまった今も誘ってくれるのかなとか考えなくていいことを考えてしまう。勿論誘ってもらえるのめちゃめちゃ嬉しいよ。だけどわたしと話してて楽しいって思ってもらえてるかな?って要らんところで不安な気持ちが出る。ただ今回は酔った勢いで今まで話したことがないようなちょっと深い話をした。人生観とか、恋愛観とか、今までのこととかこの先のこととか。こういう話が出来たのは今ここが岐路になる年齢だからなんだろう。女性の30代は多分ずっと岐路だ。この社会ではまだ。そして分かった。ああ、趣味という分かりやすい共通項がなくてもこの子とは友達になれただろうなって。それが一番嬉しかった。

 

「劣等感の深度は他人からは測れない」

これが今回の話の結論。わたしに比べれば全然美人で女性らしくて行動力もあって仕事も頑張ってるように見える。羨ましく思うことなんて山ほどある。だけどその子にはその子の目線があり、その子とその子にとっての社会という目に見えない基準と比較があり、その中での劣等感や葛藤がある。当たり前にある。まあ劣等感というと他人のことなのに卑下しすぎかも知れないな、Not OKの気持ちとでも言うんだろうか。「これでいいのかな」「わたし(なんか)では」という、まあ、ベターやオーケーにすら届かない種類の俯いてしまうような気持ちのことよ。

他人には測れない。理解し合うことも難しいかも。ときどきは「恵まれてるのにどうして」って人を勝手にジャッジしてしまうかも。でも夜も更けて、飲んだ帰りにどっかのベンチでそういう暗くもないけど決して明るくもないところを話し合えることは、ある意味女性ならではの連帯なのかも知れない。男性のことはよう知らんけど、見栄を張る必要もなく、飾らずに頷きが生まれ得ることに「女同士」で良かったななんて思ったりした夜だった。

 

 

そしてもうひとつ自分について。ここからは蛇足だ。友達と別れた帰り道に考えた余分な話。わたしは「いろんな人がいる」という優しい妥協を自分には適用出来ない。友達は会話の中で自分のことを「いろんな人がいるもんね」と何度か前向きに片付けていて、わたしはそれを良いことだと思った。でも良いことだと思いながら、他人にそれを思っても自分に向けたことがないなと思った。いろんな人がいるよね、いろんな人がいていいよね(、わたしはダメだけど)。自然とそう思っていることに気がついた。「こうじゃなきゃだめ」「こうするべき」「こうでありたかった」ことがあまりにも多すぎる。

昔から鏡を見るとうんざりする。他人と比較すること以外に自分に○をつける要因が見出だせない。なのに他人と比較することで必ず自分の欠点を見つけ出す。堂々巡りだ。ゆるふわロングヘアとピンクのフリルが似合わないこの雰囲気が嫌い。女性らしからぬこの体の幅広さが嫌い。そこらの成人男性くらいある身長が嫌い。可愛げのない骨格が嫌い。生まれ持った変えられないものをいつまで経っても許せない。人並みになるために、人一倍努力が必要な自分の生まれた星が嫌い。だから自分の外側に纏わるほとんどのものに幼少期からOKを出せなかった。書く字も声も喋り方も無意識の所作も気に食わない。

わたしの劣等感も他人には測れない。いつになったらどこまでいったらわたしはわたしにOKだと思えるんだろうね。まあ、死ぬまでに○をつけられれば御の字ってとこなんだろう。ぼんやり待ってみるよ。

 

 

ああでもね、自分が書く文章だけは唯一好きだったな。こんな道路脇に放るような文章でさえも。